ウーロンゴン大学博士課程(教育学)在籍
小川 悠紀

私は2019年7月から本学の博士課程に進学しTESOLを学んでいます。私は2013年に日本で修士の学位を取得後、7年間日本の大学で英語教員として働かせていただきました。教員という仕事は私にとってかけがえのない、そしてとてもやりがいのあるものでしたが、その反面日々の授業実践の中で悩んだ時はいつもその改善の方途を模索していました。主に本や文献を読んだり、英語教育の学会で自分の研究を発表したり、教員同士で授業のアイデアを交換したりしていましたが、一年一年と時が経つにつれて可能であれば大学院に進学して教授に師事し、もう一度勉強したいという思いが強くなりました。
私がウーロンゴン大学を志望した理由は3つあります。それは1)本学のプログラムは博士論文作成指導の他にコースワークがあること、2) 本学の学生満足度が非常に高いこと、そして3) 何よりも一緒に学び、研究をしていきたいと思う素晴らしい教授に出会えたことです。まだ入学して3週間あまりしか経っていませんが、自分がずっと興味を持って取り組んできた英語教育について思いきり学べるというこの環境のありがたさを感じ、この大学に入学して良かったと日々実感しています。本学のTESOLプログラムの強みとして学生と教授陣の距離が近いことが挙げられると思います。どの先生もいつも笑顔で「質問や困ったことがあればいつでも言ってね」と言ってくださり、論文の内容についても忌憚なく質問ができるので、自分が積極的に学ぼうと意欲的になればなるだけ得られるものも大きいと思っています。また本学は学業面のみならず生活全般における学生支援もとても充実しており、私のような留学生に対しても自国の文化との違いを考慮した上で丁寧に対応してくれます。本学に入学し、このような充実した学生支援が本学の学生満足度が高い一つの証左だと実感しました。
私は現在日本人学習者を対象とした自律的英語学習支援というテーマで研究をしています。将来は1) 教員を対象としたプロフェッショナルディベロップメントの機会の拡充、2) 日本人学習者の授業外での自律的学習のためのより良い環境整備という二点を軸に日本の英語教育の発展に尽力していきたいと思っています。また日本は諸外国と比較して女性研究者の割合が低いので私と同じように進学を希望している方々の希望になれば良いなと思っています。大変なのはこれからだと思いますが、将来出会う学生たちのためという原点を忘れずに、また彼らに会えることを楽しみに本学で4年間学問探求に励んでいきたいと思います。